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企業合併

企業合併を行う場合の方式の法的分類としては、吸収合併新設合併の区別がある。

吸収合併とは、合併の当事者となる会社のうちの一つの会社を存続会社として残し、その余の会社の権利義務を存続会社に承継させて消滅させるものをいう(会社法2条27号)。例えば、A社とB社が合併するケースで、A社がB社の権利義務を承継し、B社は消滅することになる。ここでいう存続とは法人格の存続をいう。

新設合併とは、合併の当事者となる各会社を解散して、新たに設立する会社に全て承継させる方式をいう(会社法2条28号)。例えば、新たに設立されたC社に、A社およびB社の権利義務を承継させることになる。

いわゆる対等合併とは、合併比率に関しての分類であり、法律上は吸収合併ないしは新設合併の方式により行うことになる。なお、会社名は合併にあたり変更が可能であり、会社名の存続と、法人格の存続とは必ずしもリンクしない。

実際の企業合併では、吸収合併によることがほとんどである。これは、新設合併は、株式上場企業の場合には改めて上場申請を要することや、銀行など許認可や事業免許を要する業種では、新設会社による許認可や免許の再取得が必要となるなど、事務手続きの処理が非常に煩雑となることが理由とされる。三越が子会社4社と合併する際に、新設合併を採用した事は、珍しい例として話題となった。

吸収合併のうち、存続会社の方が規模が小さい合併を「逆さ合併」と呼ぶことがある。逆さ合併をあえて行う背景には、合併差損の回避や、繰越欠損金の控除ができるといった利点があることが挙げられる。都市銀行の「三井住友銀行」と第二地方銀行「わかしお銀行」の合併は、「わかしお銀行」が「三井住友銀行」を吸収合併する形式による逆さ合併の方法により行われたことで知られる。なお、合併後、存続会社である「わかしお銀行」が、社名を「三井住友銀行」に変更しているため、外形上は三井住友銀行が「存続」している。

合併後の商号は自由に変更することができるため、合併元のいずれかの社名を使用するもの(主に一方的な吸収合併の場合)、旧社名の一部や全部を合体させるもの、全く新しい名称を採用するものに分けられる。また、ライブドアやパワードコムなどのケースでは、商号は、資本的には買収された側のものを継続して使用している。

日本の商法・旧会社編は、消滅会社の株主には、存続会社の株式を旧株式に代えて交付する方式の合併を想定していたが、2006年5月1日から施行された会社法においては、施行後1年後に、対価を存続会社の株式に限らないいわゆる柔軟な対価による合併を認めることとした。これにより、存続会社自身の株式ではなく、存続会社の親会社の株式を交付する方式も可能となった。この方式による合併は「三角合併」といい、存続会社の株主割合に影響を及ぼさない方法として、世界的に行われているものである。



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営業譲渡

事業譲渡(じぎょうじょうと)とは、会社の特定の事業に関する組織的な財産を他の会社に譲渡することである。単なる物質的な財産(商品、工場など)だけではなく、のれん(ブランド)や取引先などを含む、ある事業に必要な有形的・無形的な財産すべての譲渡を指す。

旧商法においては、商人一般についてだけでなく会社についても「営業譲渡」という用語を使用していた。しかし、商人が個人で営業する場合、営業ごとに複数の商号を使い分けることができ、営業の譲渡には商号の譲渡が伴うことがある(商法15条1項)。しかし、会社については、商号は「○○株式会社」といったいわゆる社名ひとつであり、特定の事業を譲渡しても商号の移転は伴わない。そのため、会社法では商人一般については「営業譲渡」とは区別して、会社については「事業譲渡」という用語を使用している。



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株式交換

株式交換(かぶしきこうかん)は、企業組織再編の一手法。発行済株式の全部を取得する株式会社又は合同会社(株式交換完全親会社)が、株式交換をする株式会社(株式交換完全子会社)の株式の全部を取得し、その対価として株式交換完全子会社の株主に株式交換完全親会社の株式その他の財産を交付する。但し、会社法では「株式会社がその発行済株式の全部を他の株式会社又は合同会社に取得させること」と定義し、対価については触れていない。




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優先株式

優先株式(ゆうせんかぶしき)とは、利益もしくは利息の配当または残余財産の分配およびそれらの両方を他の種類の株式よりも優先的に受け取ることができる地位が与えられた株式である(会社法108条1項)。優先株式はその有利な条件から買い手がつきやすく、資金調達に有利とされる。これに対して上記の場合に劣後的取扱いを受ける株式を劣後株式(後配株式)といい、標準となる通常の株式を普通株式という。




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株式の種類

原則として、一単位の株式に与えられる株主の権利は平等(株主平等の原則)であるが、配当や議決権などの権利について意図的に差をつけるべく特殊株式を発行することがある。

権利内容の違いや記名の有無により以下のように株式を分類されている。なお、日本においては、平成13年10月1日を以て額面株式は廃止され無額面株式に統一された。

権利内容の違いによる分類
普通株式
特殊株式
優先株式
後配株式
混合株式
償還株式
転換株式
無議決権株式

記名の有無による分類
記名株式
無記名株式

額面の有無による分類
額面株式
無額面株式





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知的財産権とは

知的財産権(ちてきざいさんけん)とは、物品に対し個別に認められる所有権(財産権)のことではなく、無形のもの、特に思索による成果・業績を認めその表現や技術などの功績と権益を保証するために与えられる財産権のことである。

知的財産とは、その性質から、「知的創作物(産業上の創作・文化的な創作・生物資源における創作)」と「営業上の標識(商標・商号等の識別情報・イメージ等を含む商品形態)」および、「それ以外の営業上・技術上のノウハウなど、有用な情報」の三つに大別される。



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会社のM&A(合併・買収)に関する内容

いわゆる黄金株や、より実践的な「ポイズン・ピル(毒薬条項)」等を用いることが、会社法上明示で認められることから、これらを買収防衛策・買収対抗策として用いることが想定されている。関連して、東京証券取引所は当初、投資家保護に問題があるとして、黄金株の導入を原則として上場廃止事由とする方針を打ち出していたが、後に、株主総会での普通決議により黄金株の拒否権を無効にできるとする「停止条項」を定款に盛り込むことを条件に容認する方針に転換している。

(旧法では、種類株式の制度は、直接、買収対抗策等を意識したものではなく、買収対策の目的上どこまで実効性ある種類株式が認められるのかには疑問が残った。)

合併の対価として、存続会社の株式等に限らず金銭等を含めたその他の財産の交付を行うことができるものとされているが、かかる規定は会社法施行の日である2006年5月1日から1年間は適用されないものとされている。

(旧法では、合併の対価として、原則、存続会社の株式および合併等の比率調整のための交付金やそれに代わる自己株式の交付のみ認められていた。)


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資本金・配当・計算

資本金の最低金額に制限はない。資本金を1円として各種の会社を設立することができる。

(旧法では、新事業創出促進法(廃止済み)上の特例を除き、株式会社の場合1000万円、有限会社の場合には300万円が最低資本金とされていた。)

剰余金の分配などの資本の部における計数の変動は、定時株主総会に限らずいずれの株主総会において原則可能である。純資産額300万円未満の株式会社については、配当などの方法による株主に対する剰余金の分配が禁止される。

(旧法では、資本の部における計数の変動は、利益処分案ないしは損失処理案を定時株主総会で決議することにより行われていた。剰余金の分配には、最低資本金制度のもとでの財源規制がなされていた。)

計算書類の一つとして、株主資本等変動計算書ないしは社員資本等変動計算書の作成が必要である。同計算書は、当該事業年度における資本の部における計数の変動に関する計算書である。

(旧法では、資本の部の計数の変更に関する書類としては、利益処分案ないしは損失処理案を作成するものとされていた。)

会計監査人設置会社は、連結決算書類を作成することができ、大会社である有価証券報告書提出会社は、連結決算書類の作成が会社法上も義務付けられている。

(旧法では、連結決算書類を作成できるのは大会社に限られており、会社法上連結決算書類の作成が義務付けられる会社ははなかった。)



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株式とは

株式は、社債同様、原則として券面を発行しない。 株式会社は、定款で定めることで株券を発行することができ、その場合その会社を「株券発行会社」と言う。

(旧法では、定款で株券不発行を定めた場合のみ株券不発行とできた。)

当該株式の取得に発行会社の承認を要する旨のいわゆる譲渡制限株式は、全株に共通する内容として、また、種類株式ごとに種類として規定することも可能である。

(旧法では、一部の種類株式のみを譲渡制限株式とすることに疑義があった。)

株式会社が一定の事由が生じた場合には、株主の同意なく発行株式を取得することができるとする取得条項付株式の発行が認められている。

(旧法では、明文の規定なく、一定の事由の規定の方法に一部疑義があった。)

複数の種類株式を発行する株式会社は、株主総会の特別決議により特定の種類株式を全部取得できる旨の全部取得条項付種類株式を発行することができる(これにより、いわゆる「100%減資」が必要な企業再生が容易となることが期待される)。

(旧法では、規定がなく、対象株主の同意が必要であった。)

株式の分割・併合により生じる1株に満たない端数については、会社がまとめて売却・換価して代金を交付するものとされた。

(旧法で認められていた端株制度は廃止され、会社法施行前から端株が存在していた場合のみ端株制度を維持可能となった。)


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社債

株式会社・持分会社のいずれの会社も社債の発行が可能である。 社債を規律する他の特別法としては、担保付社債信託法、社債等登録法、社債等の振替に関する法律が挙げられる。

(旧法では、株式会社のみ社債の発行が認められていた。)

社債は、株式同様、原則として券面を発行しない。社債券は、社債券を発行することを発行決議により定めた場合にのみ発行することができる。

(旧法では、社債等登録法・社債等の振替に関する法律の規定に合致する場合のみ社債券不発行とできた。)



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合同会社と有限責任事業組合

合同会社は、出資の範囲内に責任が限定される物的会社の安全性と、人的会社において認められる内部規律の高い自由度を併せ持つ組織として会社法により新たに誕生した。

いわゆる日本版LLC(Limited Liability Company)として、米国のような税制優遇が期待されたものの、法人格を有することなどを理由として法人税の課税対象とされた。

しかし、持分会社の利点である「出資比率に関わらず、利益還元比率を設定できる」点がメリットとしてあることから、間接有限責任と併せて普及が見込まれる。旧有限会社の新規設立よりも設立費用が低減できるメリットもあり、将来に株式会社に移行するための前段階としての会社形態としても有効といわれている。

なお、構成員課税となり法人税の課税対象とならないいわゆるパススルー税制が認められる組織形態としては、平成17年に制定された有限責任事業組合契約に関する法律に基づく有限責任事業組合が存在する。いわゆる日本版LLP(Limited Liability Partnership)であり、企業間や産学協同で事業化を目指す場合など、リスクが高い場合に有効な制度であるが、一方で会社への組織変更ができないデメリットがある。


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会社法の種類

会社の種類
株式会社・合名会社・合資会社・合同会社の4種類

合名会社・合資会社・合同会社は、「持分会社」と総称され、横断的な規制の下に置かれる。
会社法施行前に設立された旧有限会社は、株式会社の一種として扱われ、一部に特例的な取扱いがなされる。詳しくは特例有限会社の項を参照。
(旧法では、合同会社は存在せず、有限会社が認められていた。)



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会社法とは

会社法(かいしゃほう)とは、会社について規定する日本の法律(平成17年法第86号)を言う。

従来は、会社法と題する法令は存在せず、商法第2編、有限会社法、株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律(商法特例法)など、会社に関係する法律を総称する名称として用いられていたが、2005年6月の法改正によって、それらを統合・再編成する法律として会社法と題する法律が制定された(2005年7月26日公布、2006年5月1日施行(平成18年政令第77号))。


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企業合併

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